『いい子』ってどんな子だと思いますか?『いいこってどんなこ?』という絵本を帰りに読みました。
題名を言った後、子どもたちに聞いてみると
「優しい」「かわいい」「話を聞く」などなど、出てきました。大人が褒めている所を良く見ているんだなぁと感じました。
敢えて、そこは何も反応せず「うん、うん」と、聞くのみ。
そこに「そーだよねー!」なんて、皆んなの前で共感してしまったら、子どもはそういう事をしようと、褒められる事を目的として優しくしたり話を聞こうとしてしまいます。
そうではなく、その子自身が誰かに優しくしようと思ったり、話を聞こうという気持ちが芽生えてその行動をする事が、その子本来の姿、ありのままの自然体でいられる事で、そこを大切にしているので、「うんうん、そうだね」という気持ちのみで聞きました。
そして,次に「じゃぁさ、悪い子ってどんな子?そもそも悪い子っているの?」と、聞いてみました。するとザワザワと一瞬「動揺」のような雰囲気になりました。小さい声で「いるー」と、答える子もいました。
そーーーっと、小さく手を挙げる年長Mくん。思わず「そうやって、ここで手を挙げられる事がすごい!」「それは、いい子だよ」と、いいました。
Mくんは、確かに注意される事が多いです。思わず棚によじ登ってしまったり、部屋で走り回ったり、物を天井に投げたり…。常に動いていたい子なので、そういう行動になるのもわかるのですが、部屋の中でしてしまうと怪我や周りの子(小さい子)がやってしまうので、声をかけられる事が多くなり、そこを感じて手を挙げたのだと思いました。
でも、自ら手を挙げられるという事は、本当の意味で自分を悪い子だとは思っていないなと感じました。自分の行動はダメだけれど自分の事は否定されてないと、思っているなぁと、感じたんです。Mくんの中に自己肯定感はしっかり育っていると確信出来ました。
注意しすぎたかな、もっと違う言い方が出来たのかもな、など反省する事もありますが、Mくん自身を認めてるんだよ…という私たちの思いが伝わっているなと、とても嬉しく感じました。
Mくんが見せてくれた手を挙げた姿から、見習う事も、やってきた事は間違ってなかったんだという確信も、感じさせてもらいました。
やっぱり,子どもこそ先生です。
なつこ